祖母の遺品整理を思い出して

遺品整理は、故人が生きていた証となるものと改めて向き合うことになるので、残された人たちは再び悲しみや寂しさに包まれてしまいます。しかし、いつかは片付けてあげないといけないものなので、心の整理が付いたら、私物を丁寧に仕分け、片付け行くんだなと私も思っていました。まだ、祖母が元気だった時に、ふと思ったことでした。その頃、私が初めて直面する死は祖母の死でした。でも、実際に祖母が亡くなってみると、これと言った遺品がありませんでした。

 

祖母にとって大切だったものはお金でした。子どもの頃とても苦労をして食べる物にも困っていた時期があったと話していたので、お金に対する執着があったのだと思います。楽しかった思い出も聞いたことがないし、大切なものを見せてもらったこともありませんでした。だから遺品整理と呼べるかどうかわからない片付けはあっという間に終わりました。形見になるものも何も無かったのですが、そんな祖母に生き方もいいなと思いました。